会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(抄)1   

最終改正:平成一九年六月八日法律第七八号

第一章 法律の廃止等
  第一節 商法中署名すべき場合に関する法律等の廃止(第一条)
  第二節 有限会社法の廃止に伴う経過措置
   第一款 旧有限会社の存続(第二条)
   第二款 経過措置及び特例有限会社に関する会社法の特則(第三条―第四十四条)
   第三款 商号変更による通常の株式会社への移行(第四十五条・第四十六条)
  第三節 会社の配当する利益又は利息の支払に関する法律の廃止に伴う経過措置(第四十七条)
  第四節 株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律の廃止に伴う経過措置(第四十八条―第六十二条)
  第五節 銀行持株会社の創設のための銀行等に係る合併手続の特例等に関する法律の廃止に伴う経過措置(第六十三条)
第二章 法務省関係
  第一節 商法の一部改正等
   第一款 商法の一部改正(第六十四条)
   第二款 商法の一部改正に伴う経過措置(第六十五条―第百十五条)
  第二節 民法等の一部改正等(第百十六条―第百六十条)
第三章 内閣府関係等
  第一節 本府関係等(第百六十一条―第百七十条)
  第二節 公正取引委員会関係(第百七十一条・第百七十二条)
  第三節 国家公安委員会関係(第百七十三条・第百七十四条)
  第四節 防衛庁関係(第百七十五条・第百七十六条)
  第五節 金融庁関係(第百七十七条―第二百四十九条)
第四章 総務省関係(第二百五十条―第二百七十二条)
第五章 財務省関係(第二百七十三条―第二百九十八条)
第六章 文部科学省関係(第二百九十九条―第三百五条)
第七章 厚生労働省関係(第三百六条―第三百四十五条の二)
第八章 農林水産省関係(第三百四十六条―第三百九十二条)
第九章 経済産業省関係(第三百九十三条―第四百六十一条)
第十章 国土交通省関係(第四百六十二条―第五百十八条)
第十一章 環境省関係(第五百十九条―第五百二十六条)
第十二章 罰則に関する経過措置及び政令への委任(第五百二十七条・第五百二十八条)
附則

   第一章 法律の廃止等

    第一節 商法中署名すべき場合に関する法律等の廃止

第一条  次に掲げる法律は、廃止する。
一  商法中署名すべき場合に関する法律(明治三十三年法律第十七号)
二  商法中改正法律施行法(昭和十三年法律第七十三号)
三  有限会社法(昭和十三年法律第七十四号)
四  銀行等の事務の簡素化に関する法律(昭和十八年法律第四十二号)
五  会社の配当する利益又は利息の支払に関する法律(昭和二十三年法律第六十四号)
六  法務局及び地方法務局設置に伴う関係法律の整理等に関する法律(昭和二十四年法律第百三十七号)
七  商法の一部を改正する法律施行法(昭和二十六年法律第二百十号)
八  株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律(昭和四十九年法律第二十二号)
九  銀行持株会社の創設のための銀行等に係る合併手続の特例等に関する法律(平成九年法律第百二十一号)

    第二節 有限会社法の廃止に伴う経過措置

     第一款 旧有限会社の存続

第二条  前条第三号の規定による廃止前の有限会社法(以下「旧有限会社法」という。)の規定による有限会社であってこの法律の施行の際現に存するもの(以下「旧有限会社」という。)は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)以後は、この節の定めるところにより、会社法(平成十七年法律第八十六号)の規定による株式会社として存続するものとする。
2  前項の場合においては、旧有限会社の定款、社員、持分及び出資一口を、それぞれ同項の規定により存続する株式会社の定款、株主、株式及び一株とみなす。
3  第一項の規定により存続する株式会社の施行日における発行可能株式総数及び発行済株式の総数は、同項の旧有限会社の資本の総額を当該旧有限会社の出資一口の金額で除して得た数とする。

     第二款 経過措置及び特例有限会社に関する会社法の特則

(商号に関する特則)
第三条  前条第一項の規定により存続する株式会社は、会社法第六条第二項の規定にかかわらず、その商号中に有限会社という文字を用いなければならない。
2  前項の規定によりその商号中に有限会社という文字を用いる前条第一項の規定により存続する株式会社(以下「特例有限会社」という。)は、その商号中に特例有限会社である株式会社以外の株式会社、合名会社、合資会社又は合同会社であると誤認されるおそれのある文字を用いてはならない。
3  特例有限会社である株式会社以外の株式会社、合名会社、合資会社又は合同会社は、その商号中に、特例有限会社であると誤認されるおそれのある文字を用いてはならない。
4  前二項の規定に違反して、他の種類の会社であると誤認されるおそれのある文字をその商号中に用いた者は、百万円以下の過料に処する。

(旧有限会社の設立手続等の効力)
第四条  旧有限会社の設立、資本の増加、合併(合併後存続する会社又は合併によって設立する会社が旧有限会社であるものに限る。)、新設分割、吸収分割(分割によって営業を承継する会社が旧有限会社であるものに限る。)又は旧有限会社法第六十四条第一項若しくは第六十七条第一項の規定による組織変更について施行日前に行った社員総会又は株主総会の決議その他の手続は、施行日前にこれらの行為の効力が生じない場合には、その効力を失う。

(定款の記載等に関する経過措置)
第五条  旧有限会社の定款における旧有限会社法第六条第一項第一号、第二号及び第七号に掲げる事項の記載又は記録はそれぞれ第二条第一項の規定により存続する株式会社の定款における会社法第二十七条第一号から第三号までに掲げる事項の記載又は記録とみなし、旧有限会社の定款における旧有限会社法第六条第一項第三号から第六号までに掲げる事項の記載又は記録は第二条第一項の規定により存続する株式会社の定款に記載又は記録がないものとみなす。
2  旧有限会社における旧有限会社法第八十八条第三項第一号又は第二号に掲げる定款の定めは、第二条第一項の規定により存続する株式会社の定款における会社法第九百三十九条第一項の規定による公告方法の定めとみなす。
3  旧有限会社における旧有限会社法第八十八条第三項第三号に掲げる定款の定めは、第二条第一項の規定により存続する株式会社の定款における会社法第九百三十九条第三項後段の規定による定めとみなす。
4  前二項の規定にかかわらず、この法律の施行の際現に旧有限会社が旧有限会社法第八十八条第一項に規定する公告について異なる二以上の方法の定款の定めを設けている場合には、施行日に、当該定款の定めはその効力を失う。
5  会社法第二十七条第四号及び第五号の規定は、第二条第一項の規定により存続する株式会社には、適用しない。

(定款の備置き及び閲覧等に関する特則)
第六条  第二条第一項の規定により存続する株式会社は、会社法第三十一条第二項各号に掲げる請求に応じる場合には、当該請求をした者に対し、定款に記載又は記録がないものであっても、この節の規定により定款に定めがあるものとみなされる事項を示さなければならない。

(出資の引受けの意思表示の効力)
第七条  第二条第一項の規定により存続する株式会社の株主は、当該株主がした旧有限会社の出資の引受けの意思表示について、民法(明治二十九年法律第八十九号)第九十三条ただし書、第九十四条第一項若しくは第九十五条の規定によりその無効を主張し、又は詐欺若しくは強迫を理由としてその取消しをすることができない。

(社員名簿に関する経過措置)
第八条  旧有限会社の社員名簿は、会社法第百二十一条の株主名簿とみなす。
2  前項の社員名簿における次の各号に掲げる事項の記載又は記録は、同項の株主名簿における当該各号に定める規定に掲げる事項の記載又は記録とみなす。
一  社員の氏名又は名称及び住所 会社法第百二十一条第一号
二  社員の出資の口数 会社法第百二十一条第二号

(株式の譲渡制限の定めに関する特則)
第九条  特例有限会社の定款には、その発行する全部の株式の内容として当該株式を譲渡により取得することについて当該特例有限会社の承認を要する旨及び当該特例有限会社の株主が当該株式を譲渡により取得する場合においては当該特例有限会社が会社法第百三十六条又は第百三十七条第一項の承認をしたものとみなす旨の定めがあるものとみなす。
2  特例有限会社は、その発行する全部又は一部の株式の内容として前項の定めと異なる内容の定めを設ける定款の変更をすることができない。

(持分に関する定款の定めに関する経過措置)
第十条  この法律の施行の際旧有限会社の定款に現に次の各号に掲げる規定に規定する別段の定めがある場合における当該定めに係る持分は、第二条第一項の規定により存続する株式会社における当該各号に定める規定に掲げる事項についての定めがある種類の株式とみなす。
一  旧有限会社法第三十九条第一項ただし書 会社法第百八条第一項第三号
二  旧有限会社法第四十四条 会社法第百八条第一項第一号
三  旧有限会社法第七十三条 会社法第百八条第一項第二号

(持分の譲渡の承認手続に関する経過措置)
第十一条  施行日前に旧有限会社法第十九条第三項又は第七項の規定による請求がされた場合における当該請求に係る手続については、なお従前の例による。

(自己の持分の取得に関する経過措置)
第十二条  施行日前に定時社員総会の招集の手続が開始された場合におけるその定時社員総会の決議を要する自己の持分の取得に相当する自己の株式の取得については、なお従前の例による。

(持分の消却に関する経過措置)
第十三条  施行日前に社員総会の招集の手続が開始された場合におけるその社員総会の決議を要する持分の消却に相当する株式の消却(資本の減少の規定に従う場合を除く。)については、なお従前の例による。ただし、株式の消却に関する登記の登記事項については、会社法の定めるところによる。

(株主総会に関する特則)
第十四条  特例有限会社の総株主の議決権の十分の一以上を有する株主は、取締役に対し、株主総会の目的である事項及び招集の理由を示して、株主総会の招集を請求することができる。ただし、定款に別段の定めがある場合は、この限りでない。
2  次に掲げる場合には、前項本文の規定による請求をした株主は、裁判所の許可を得て、株主総会を招集することができる。
一  前項本文の規定による請求の後遅滞なく招集の手続が行われない場合
二  前項本文の規定による請求があった日から八週間(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)以内の日を株主総会の日とする株主総会の招集の通知が発せられない場合
3  特例有限会社の株主総会の決議については、会社法第三百九条第二項中「当該株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の過半数(三分の一以上の割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の三分の二」とあるのは、「総株主の半数以上(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)であって、当該株主の議決権の四分の三」とする。
4  特例有限会社は、会社法第百八条第一項第三号に掲げる事項についての定めがある種類の株式に関し、その株式を有する株主が総株主の議決権の十分の一以上を有する株主の権利の行使についての規定の全部又は一部の適用については議決権を有しないものとする旨を定款で定めることができる。
5  特例有限会社については、会社法第二百九十七条及び第三百一条から第三百七条までの規定は、適用しない。

(社員総会の権限及び手続に関する経過措置)
第十五条  施行日前に社員総会の招集の手続が開始された場合における当該社員総会に相当する株主総会の権限及び手続については、なお従前の例による。

(社員総会の決議に関する経過措置)
第十六条  施行日前に社員総会が旧有限会社法の規定に基づいてした取締役又は監査役の選任その他の事項に関する決議は、当該決議があった日に、第二条第一項の規定により存続する株式会社の株主総会が会社法の相当規定に基づいてした決議とみなす。

(株主総会以外の機関の設置に関する特則)
第十七条  特例有限会社の株主総会以外の機関の設置については、会社法第三百二十六条第二項中「取締役会、会計参与、監査役、監査役会、会計監査人又は委員会」とあるのは、「監査役」とする。
2  特例有限会社については、会社法第三百二十八条第二項の規定は、適用しない。

(取締役の任期等に関する規定の適用除外)
第十八条  特例有限会社については、会社法第三百三十二条、第三百三十六条及び第三百四十三条の規定は、適用しない。

(取締役等の資格に関する経過措置)
第十九条  会社法第三百三十一条第一項(同法第三百三十五条第一項、第四百二条第四項及び第四百七十八条第六項において準用する場合を含む。)の規定の適用については、旧有限会社法の規定(この節の規定によりなお従前の例によることとされる場合における旧有限会社法の規定を含む。)に違反し、刑に処せられた者は、会社法の規定に違反し、刑に処せられたものとみなす。
2  会社法第三百三十一条第一項第三号(同法第三百三十五条第一項及び第四百七十八条第六項において準用する場合を含む。)の規定は、この法律の施行の際現に旧有限会社の取締役、監査役又は清算人である者が施行日前に犯した証券取引法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成十八年法律第六十六号)第二百五条の規定による改正前の会社法(第五十八条第二項、第九十四条第二項並びに第二百十一条第三項及び第六項において「旧会社法」という。)第三百三十一条第一項第三号に規定する証券取引法(昭和二十三年法律第二十五号)、民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)、外国倒産処理手続の承認援助に関する法律(平成十二年法律第百二十九号)、会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)又は破産法(平成十六年法律第七十五号)の罪により刑に処せられた場合におけるその者の第二条第一項の規定により存続する株式会社の取締役、監査役又は清算人としての継続する在任については、適用しない。

(役員等の行為に関する経過措置)
第二十条  ある者が旧有限会社の取締役、監査役又は清算人として施行日前にした又はすべきであった旧有限会社法又は旧有限会社法において準用する第六十四条の規定による改正前の商法(明治三十二年法律第四十八号。以下「旧商法」という。)に規定する行為については、当該行為をした又はすべきであった日に、それぞれその者が第二条第一項の規定により存続する株式会社の取締役、監査役又は清算人としてした又はすべきであった会社法の相当規定に規定する行為とみなす。

(取締役に関する規定の適用除外)
第二十一条  特例有限会社については、会社法第三百四十八条第三項及び第四項並びに第三百五十七条の規定は、適用しない。

(業務の執行に関する検査役の選任に関する経過措置)
第二十二条  会社法第三百五十八条の規定の適用については、施行日前に旧有限会社がした業務の執行は、当該業務の執行の日に、第二条第一項の規定により存続する株式会社がしたものとみなす。

(業務の執行に関する検査役の選任に関する特則)
第二十三条  特例有限会社の業務の執行に関する検査役の選任については、会社法第三百五十八条第一項中「次に掲げる株主」とあるのは、「総株主の議決権の十分の一以上の議決権を有する株主」とする。

(監査役の監査範囲に関する特則)
第二十四条  監査役を置く旨の定款の定めのある特例有限会社の定款には、会社法第三百八十九条第一項の規定による定めがあるものとみなす。

(取締役等の損害賠償責任に関する経過措置)
第二十五条  旧有限会社の取締役、監査役又は清算人の施行日前の行為に基づく損害賠償責任については、なお従前の例による。

(会計帳簿の閲覧等の請求等に関する特則)
第二十六条  特例有限会社の会計帳簿の閲覧等の請求については、会社法第四百三十三条第一項中「総株主(株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株主を除く。)の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する株主又は発行済株式(自己株式を除く。)の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の数の株式を有する株主」とあるのは「総株主の議決権の十分の一以上の議決権を有する株主」と、同条第三項中「親会社社員」とあるのは「親会社社員であって当該親会社の総株主の議決権の十分の一以上を有するもの」とする。
2  この法律の施行の際現に旧有限会社法第四十四条ノ二第二項の規定による定款の定めがある特例有限会社における附属明細書の作成については、なお従前の例による。

(計算書類の作成等に関する経過措置)
第二十七条  旧有限会社が旧有限会社法の規定(旧有限会社法において準用する旧商法の規定を含む。)に基づいて施行日前に作成した会計帳簿、計算書類その他の会計又は経理に関する書類は、その作成の日に、第二条第一項の規定により存続する株式会社が会社法の相当規定に基づいて作成したものとみなす。
2  施行日前に到来した最終の決算期(第三十条において「直前決算期」という。)に係る旧有限会社法第四十三条第一項各号に掲げるもの及びこれらの附属明細書の作成、監査及び承認の方法については、なお従前の例による。
3  第一項の規定は、前項の規定により作成した旧有限会社法第四十三条第一項各号に掲げるもの及びこれらの附属明細書について準用する。

(計算書類の公告等に関する規定の適用除外)
第二十八条  特例有限会社については、会社法第四百四十条及び第四百四十二条第二項の規定は、適用しない。

(資本等の減少に関する経過措置)
第二十九条  施行日前に社員総会の招集の手続が開始された場合におけるその社員総会の決議を要する資本又は資本準備金若しくは利益準備金の減少については、なお従前の例による。ただし、資本の減少に関する登記の登記事項については、会社法の定めるところによる。

(利益の配当に関する経過措置)
第三十条  直前決算期以前の決算期に係る剰余金の配当については、なお従前の例による。

(営業の譲渡等に関する経過措置)
第三十一条  施行日前に旧有限会社法第四十条第一項(同条第三項において準用する場合を含む。)の決議をするための社員総会の招集の手続が開始された場合における同条第一項各号に掲げる行為(旧有限会社法第四十一条において準用する旧商法第二百四十五条ノ二の規定による持分の買取請求の手続を含む。)及び旧有限会社法第四十条第三項に規定する行為については、なお従前の例による。

(休眠会社のみなし解散に関する規定の適用除外)
第三十二条  特例有限会社については、会社法第四百七十二条の規定は、適用しない。

(清算株式会社である特例有限会社に関する特則)
第三十三条  清算株式会社である特例有限会社の株主総会以外の機関の設置については、会社法第四百七十七条第二項中「清算人会、監査役又は監査役会」とあるのは、「監査役」とする。
2  清算株式会社である特例有限会社の清算人の解任については、会社法第四百七十九条第二項各号列記以外の部分中「次に掲げる株主」とあるのは、「株主」とする。

(旧有限会社が解散した場合における会社の継続及び清算に関する経過措置)
第三十四条  施行日前に生じた旧有限会社法第六十九条第一項各号に掲げる事由により旧有限会社が解散した場合における第二条第一項の規定により存続する株式会社の継続及び清算については、なお従前の例による。ただし、継続及び清算に関する登記の登記事項については、会社法の定めるところによる。

(特別清算に関する規定の適用除外)
第三十五条  特例有限会社については、会社法第二編第九章第二節の規定は、適用しない。

(合併等に関する経過措置)
第三十六条  施行日前に社員総会又は株主総会の招集の手続が開始された場合におけるその社員総会又は株主総会の決議を要する合併(合併後存続する会社又は合併により設立する会社が株式会社であるものに限る。)及び吸収分割(分割により営業を承継する会社が株式会社であるものに限る。)については、なお従前の例による。ただし、合併及び吸収分割に関する登記の登記事項については、会社法の定めるところによる。

(合併等の制限)
第三十七条  特例有限会社は、会社法第七百四十九条第一項に規定する吸収合併存続会社又は同法第七百五十七条に規定する吸収分割承継会社となることができない。

(株式交換及び株式移転に関する規定の適用除外)
第三十八条  特例有限会社については、会社法第五編第四章並びに第五章中株式交換及び株式移転の手続に係る部分の規定は、適用しない。

(役員の解任の訴えに関する特則)
第三十九条  特例有限会社の役員の解任の訴えについては、会社法第八百五十四条第一項各号列記以外の部分中「次に掲げる株主」とあるのは、「総株主の議決権の十分の一以上の議決権を有する株主」とする。

(有限会社の組織に関する訴え等に関する経過措置)
第四十条  施行日前に提起された、自己の持分の処分の無効の訴え、取締役若しくは監査役の解任の訴え、社員総会の決議の取消しの訴え、社員総会の決議の不存在若しくは無効の確認の訴え、資本準備金若しくは利益準備金の減少の無効の訴え、資本増加の無効の訴え、資本減少の無効の訴え、合併の無効の訴え、新設分割若しくは吸収分割の無効の訴え、旧有限会社の解散の訴え又は旧有限会社の設立の無効若しくは取消しの訴えについては、なお従前の例による。
2  施行日前に社員が旧有限会社法第三十一条第一項の訴えの提起を請求した場合における当該訴えについては、なお従前の例による。
3  施行日前に提起された旧有限会社の設立の無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定した場合における第二条第一項の規定により存続する株式会社の清算については、なお従前の例による。ただし、清算に関する登記の登記事項については、会社法の定めるところによる。
4  施行日前に提起された旧有限会社の設立の取消しの訴えに係る請求を認容する判決が確定した場合における第二条第一項の規定により存続する株式会社の継続及び清算についても、前項と同様とする。

(非訟事件に関する経過措置)
第四十一条  施行日前に申立て又は裁判があった旧有限会社法(旧有限会社法において準用する旧商法を含む。)及び第百十九条の規定による改正前の非訟事件手続法(明治三十一年法律第十四号)の規定による非訟事件(清算に関する事件を除く。次項において同じ。)の手続については、なお従前の例による。
2  この款の規定によりなお従前の例によることとされる場合における非訟事件の手続についても、前項と同様とする。

(登記に関する経過措置)
第四十二条  旧有限会社法の規定による旧有限会社の資本の総額の登記は、会社法の規定による特例有限会社の資本金の額の登記とみなす。
2  前項に規定するもののほか、旧有限会社法の規定による旧有限会社の登記は、会社法の相当規定(次条の規定により読み替えて適用する場合を含む。)による特例有限会社の登記とみなす。
3  特例有限会社については、施行日に、その本店の所在地において、会社法第九百十一条第三項第六号及び第九号に掲げる事項として、第二条第三項の規定による発行可能株式総数及び発行済株式の総数が登記されたものとみなす。
4  特例有限会社については、施行日に、その本店の所在地において、会社法第九百十一条第三項第七号に掲げる事項として、第九条第一項の規定によりあるものとみなされた定款の定めが登記されたものとみなす。
5  旧有限会社が旧有限会社法第八十八条第三項第一号又は第二号に掲げる定款の定めの登記をしている場合には、施行日に、特例有限会社について、その本店の所在地において、会社法第九百十一条第三項第二十八号及び第二十九号イに掲げる事項として、第五条第二項の規定によりみなされた公告方法の定めが登記されたものとみなす。
6  旧有限会社が旧有限会社法第八十八条第三項第三号に掲げる定款の定めの登記をしている場合には、施行日に、特例有限会社について、その本店の所在地において、会社法第九百十一条第三項第二十九号ロに掲げる事項として、第五条第三項の規定によりみなされた同法第九百三十九条第三項後段の規定による定めが登記されたものとみなす。
7  旧有限会社が旧有限会社法第八十八条第三項第一号若しくは第二号に掲げる定款の定めの登記をしていない場合又は第五条第四項の規定に該当する場合には、施行日に、特例有限会社について、その本店の所在地において、会社法第九百十一条第三項第三十号に掲げる事項が登記されたものとみなす。
8  特例有限会社は、第十条の規定によりみなされた種類の株式がある場合には、施行日から六箇月以内に、会社法第九百十一条第三項第七号及び第九号に掲げる事項の登記をしなければならない。
9  特例有限会社は、前項の登記をするまでに他の登記をするときは、当該他の登記と同時に、同項の登記をしなければならない。
10  第八項の登記をするまでに同項に規定する事項に変更を生じたときは、遅滞なく、当該変更に係る登記と同時に、変更前の事項の登記をしなければならない。
11  特例有限会社の取締役又は清算人は、前三項の規定に違反した場合には、百万円以下の過料に処する。

(登記に関する特則)
第四十三条  特例有限会社の登記については、会社法第九百十一条第三項第十三号中「氏名」とあるのは「氏名及び住所」と、同項第十四号中「氏名及び住所」とあるのは「氏名(特例有限会社を代表しない取締役がある場合に限る。)」と、同項第十七号中「その旨及び監査役の氏名」とあるのは「監査役の氏名及び住所」とする。
2  特例有限会社の清算人の登記については、会社法第九百二十八条第一項第一号中「氏名」とあるのは「氏名及び住所」と、同項第二号中「氏名及び住所」とあるのは「氏名(特例有限会社を代表しない清算人がある場合に限る。)」とする。

(旧有限会社法の規定の読替え等)
第四十四条  この節の規定によりなお従前の例によることとされる場合においては、旧有限会社法中「社員」とあるのは「株主」と、「社員総会」とあるのは「株主総会」と、「社員名簿」とあるのは「株主名簿」とするほか、必要な技術的読替えは、法務省令で定める。