行政書士資格塾・独学講座 第13回

2015/5/30 更新

法令等>行政不服審査法

 それではみなさん、行政書士資格塾・独学講座の第13回目の講義を始めます。今回は、行政不服審査法について説明します。
  そこで先ず、行政法1の行政法全体図を思い出して下さい。この行政不服審査法は私が三大法と呼んでいる法律の中の1つでした。また、行政事件訴訟法、国家賠償法と合わせて、救済三法とも呼ばれています。平成26年度本試験では、行政不服審査法から択一式で2問の出題がありました。

 行政不服審査法は条文中心です。行政不服審査法の勉強は、最初はプロゼミ行政法(P247〜268)から勉強して下さい。その後、「うかる!行政書士 総合テキスト」を通読して過去問を解いて下さい。うかるぞと過去問に出てくる条文は、可能な限り「公務員試験六法」その他の六法で条文を確認して下さい。

 下記のまとめは、行政不服審査法のまとめです。

分野 行政不服審査法・ポイント20
定義等 □ 行政不服審査法に基づく行政庁の処分については、不服申立てができない。(4条)
□ 行政庁の処分についての審査請求は、原則として、処分庁に上級行政庁があるときにすることができる。(5条)
□ 行政庁の処分についての異議申立ては、原則として、処分庁に上級行政庁がないときにすることができる。(6条)
□ 行政庁の処分についての異議申立ては、原則として、処分庁が主任の大臣又は宮内庁長官若しくは外局若しくはこれに置かれる庁の長であるときにすることができる。(6条)
手続 □ 代理人は、各自、不服申立人のために、当該不服申立てに関する一切の行為をすることができる。ただし、不服申立ての取下げは、特別の委任を受けた場合に限り、することができる。(12条)
□ 代表者若しくは管理人、総代又は代理人がその資格を失ったときは、不服申立人は、書面でその旨を審査庁等に届け出なければならない。(13条)代表者等がするのではない。
□ 審査請求が不適法であって補正することができるものであるときは、審査庁は、相当の期間を定めて、その補正を命じなければならない。(21条)義務であり、「できる」ではない。
□ 審査請求の受理→審査請求書副本(又は審査請求録取書写し)の処分庁への送付→弁明書(正副2通)の提出(処分庁から)→弁明書副本の審査請求人への送付(審査請求の全部を容認すべきときは送付しない)→反論書の提出(審査請求人から)。(22条、23条)
□ 審査請求の審理は、書面による。ただし、審査請求人又は参加人の申立てがあったときは、審査庁は、申立人に口頭で意見を述べる機会を与えなければならない。(25条)義務であり、「できる」ではない。
□ 審査請求人は、裁決があるまでは、いつでも書面で審査請求を取り下げることができる。(39条)口頭ではできない。
不作為 □ 行政庁の不作為については、当該不作為に係る処分その他の行為を申請した者は、異議申立て又は当該不作為庁の直近上級行政庁に対する審査請求のいずれかをすることができる。(申請者のみができる。両方同時にはできない。)また、不作為庁が主任の大臣又は宮内庁長官若しくは外局若しくはこれに置かれる庁の長であるときは、異議申立てのみをすることができる。(7条)
□ 不作為について不服申立ては、不作為の状態が続いている間はいつでもできる。期間についての制限はない。
□ 不作為についての異議申立てが不適法である場合を除くほか、不作為庁は、不作為についての異議申立てがあった日の翌日から起算して20日以内に、申請に対するなんらかの行為をするか、又は書面で不作為の理由を示さなければならない。(50条)
□ 不作為についての審査請求が理由があるときは、審査庁は、当該不作為庁に対しすみやかに申請に対するなんらかの行為をすべきことを命ずるとともに、裁決で、その旨を宣言する。(51条)
再審査請求 □ 審査請求をすることができる処分につき、その処分をする権限を有する行政庁(原権限庁)がその権限を他に委任した場合において、委任を受けた行政庁がその委任に基づいてした処分に係る審査請求につき、原権限庁が審査庁として裁決をしたとき、処分についての審査請求の裁決に不服がある者は、再審査請求をすることができる。(8条)
□ 再審査請求は、審査請求についての裁決があったことを知った日の翌日から起算して30日以内にしなければならない。(53条)
裁決 □ 処分(事実行為を除く。)についての審査請求が理由があるときは、審査庁は、裁決で、当該処分の全部又は一部を取り消す。(40条)
□ 事実行為についての審査請求が理由があるときは、審査庁は、処分庁に対し当該事実行為の全部又は一部を撤廃すべきことを命ずるとともに、裁決で、その旨を宣言する。(40条)
□ 処分が違法又は不当ではあるが、これを取り消し又は撤廃することにより公の利益に著しい障害を生ずる場合において、審査請求人の受ける損害の程度、その損害の賠償又は防止の程度及び方法その他一切の事情を考慮したうえ、処分を取り消し又は撤廃することが公共の福祉に適合しないと認めるときは、審査庁は、裁決で、当該審査請求を棄却することができる。この場合には、審査庁は、裁決で、当該処分が違法又は不当であることを宣言しなければならない。(40条)(事情裁決という。)
□ 公示の方法による送達は、審査庁が裁決書の謄本を保管し、いつでもその送達を受けるべき者に交付する旨を当該審査庁の掲示場に掲示し、かつ、その旨を官報その他の公報又は新聞紙に少なくとも1回掲載してするものとする。この場合においては、その掲示を始めた日の翌日から起算して2週間を経過した時に裁決書の謄本の送付があったものとみなす。(42条)
 

 以上で、第13回目の講義、法令等>行政法4は終りです。次回は、行政事件訴訟法です。

 行政書士試験は、普通の人が、正しい方法で人並以上の努力をすれば合格できます。どんどん先へ進みましょう。