行政書士資格塾・独学講座 第15回

2015/5/30 更新

法令等>地方自治法

 それではみなさん、行政書士資格塾・独学講座の第15回目の講義を始めます。地方自治法です。平成26年度本試験では、地方自治法から択一問題が3問出題されました。
  地方自治法は条文が多いので効率的な勉強が必要です。次のような順番をお勧めします。なお、一部改正・追加になっている条文がありますのでご注意下さい。

 (1)ニューコース中学公民のP120〜128を2回読む。ニューコース問題集中学公民P52〜57を解く。
  (2)「国家試験受験のためのよくわかる行政法」の地方自治法を2回読む。
  (3)「うかる!行政書士 総合テキスト」の地方自治法を2回読む。
  (4)テキストに出てきた条文は、公務員試験六法その他の六法で条文を確認する。
  (5)過去問を解きながら、六法で条文を確認する。その条文の前と後の条文も確認する。

 下記のまとめは、「地方自治法・ポイント21」です。「不動産法律セミナー」(東京法経学院出版)2001年10月号に掲載になった私の記事を追加・修正したものです。

分野 地方自治法・ポイント23
直接請求・住民監査請求 □ 日本国民たる普通地方公共団体の住民は、条例の制定改廃請求等の直接請求権がある(12条〜)。よって、外国人、法人にはない。直接請求については、法定署名数、請求先、その後の流れが大切である。NC公民P125上(一部変更あり)と条文(74条〜)で確認の事。
□ リコール(解職の請求、議会の解散請求)については人の地位や職を奪う請求なので、選挙権を有する者の必要署名数は、原則1/3と厳しくなっている(76条〜)。
□ 住民監査請求はお金に関することで、住民(外国人、法人を含む)であれば一人で請求できる。その際、違法な行為等であることを証する書面を添付しなければならない(242条〜)。その後の措置等に不服があるときは住民訴訟ができる。事務の監査請求では、訴訟提起できない。
条例および規則 □ 都道府県の廃置分合又は境界変更をしようとするときは、法律でこれを定める(6条)。条例ではできない。
□ 普通地方公共団体の職員の定数は、条例で定める(172条)。一方、臨時又は非常勤の職員の定数は条例で定める必要はない。
□ 地方債の起債の目的、限度額等は予算で定める(230条)。条例ではない。
議会 □ 普通地方公共団体の議会は、長が招集する。議長は議会運営委員会の議決を経て、また議員の定数の1/4以上の者は、それぞれ長に対し、臨時会の招集を請求することができる。これらの請求があった日から20日以内に長が臨時会を招集しないときは、議長は臨時会を招集することができる(101条)。
□ 普通地方公共団体の議会は、定例会及び臨時会とする。定例会は毎年条例で定める回数招集する(102条)。
□ 普通地方公共団体の議会は、条例で定めることにより、通年の会期とすることができる。この場合、定期的に会議を開く日(定例日)を定めなければならない(102条の2)。
□議会には条例で、常任委員会、議会運営委員会、特別委員会を置くことができる(109条〜)。設置は任意である。
□ 議員定数の12分の1以上の者の賛成でもって、議員は議会に議案を提出することができる(112条)。予算は提出できない。
□ 地方議会の定足数は、議員定数の半数以上である(113条)。国会は、1/3以上である。
□ 議長又は議員3人以上の発議により、出席議員の2/3以上の多数で議決したときは、秘密会を開くことができる。この発議は、討論を行わないでその可否を決する(115条)。
財務 □ 市町村は、政令の定めるところにより、金融機関を指定して、市町村の公金の収納又は支払の事務を取り扱わせることができる(235条)。指定は任意である。都道府県は必ず金融機関を指定する。
□ 普通地方公共団体の出納は、翌年度の5月31日をもって閉鎖する(235条の5)。会計年度は、3/31までである。
□ 金銭の給付を目的とする普通地方公共団体の権利及び普通地方公共団体に対する権利は、原則として、5年間で時効により消滅する。共に時効の援用を要せず、その利益を放棄することが原則としてできない(236条)。
執行機関 □ 都道府県に副知事、市町村に副市町村長を置く。条例で置かないこともできる。定数は条例で定める(161条)。
□ 普通地方公共団体に会計管理者1人を置く。普通地方公共団体の長の補助機関である職員のうちから長が命ずる(168条)。
□ 長に対する議会の不信任議決は、議員数の2/3以上の者が出席しその3/4以上の者の同意が必要である。解散後初めて招集される議会における再不信任議決は、2/3以上の者が出席しその過半数の同意で足りる(178条)。
□ 長が専決処分をした場合は、次の会議にて議会に報告し承認を求めなければならない(179条)。但し、副知事、副市町村長の選任の同意については除外されている。議会の委任による先決処分の場合は、議会に報告すれば足りる(180条)。
行政委員会 □ 都道府県のみに置かれる行政委員会は、公安委員会、労働委員会、収用委員会、海区漁業調整委員会、内水面漁場管理委員会の5つである(180条の5)。
□ 市町村のみに置かれる行政委員会は、農業委員会と固定資産評価審査委員会である。「固定農業」と覚える。残り3つの委員会と監査委員は共通である。
□ 監査委員を長が選任するには、議会の同意が必要である(196条)。監査委員が退職する際は、長の承認が必要である(198条)。
大都市 □ 政令で指定する人口50万人以上の市(指定都市)は、本来都道府県が処理すべき事務の一部を処理できるようになる(252条19)。
□ 政令で指定する人口30万人以上の中核市、人口20万人以上の特例市はそれぞれ処理できる事務が増える(252条22〜)。
 

 以上で、第15回目の講義、法令等>地方自治法は終りです。次回からは、民法に入ります。

 行政書士試験は、普通の人が、正しい方法で人並以上の努力をすれば合格できます。どんどん先へ進みましょう。