行政書士資格塾・独学講座 第19回

H27/8/23 更新

法令等>民法4

 それではみなさん、行政書士資格塾・独学講座の第19回目の講義を始めます。民法4の親族・相続です。条文数は多いですが、可能な限り条文と判例を六法で確認して下さい。
  また民法は、戸籍法や住民基本台帳法とも関係がありますが、これらの法律は、平成18年度以降、一切出題されていません。よって、この2つの法律は、試験合格後、開業する前に勉強すればよいことになります。

 下記のまとめは、「民法親族相続・ポイント20」です。出題が予想される分野をまとめたものです。

分野 民法親族相続・ポイント20
婚姻 □ 養子、その配偶者、直系卑属又はその配偶者と、養親又はその直系尊属との間では婚姻できない。離縁により親族関係が終了した後も同様である。(736条)
□ 人違いなどにより当事者間に婚姻の意思がないときや当事者が婚姻の届出をしないときは、婚姻は無効である。(742条)
□ 不適法婚による婚姻の取消しは、裁判所に請求しなければならない。(744条)
□ 婚姻の取消しは、その効力は遡らない。(748条)よって、その婚姻中の子供は嫡出子となる。
□ 妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する。(772条)みなすではない。嫡出否認の訴えは、夫が子の出生を知ってから1年以内に提起しなければならない。(777条)
養子 □ 後見人が被後見人を養子とするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。(794条)
□ 未成年者を養子とするには、家庭裁判所の許可が必要である。ただし、自己又は配偶者の直系卑属を養子とする場合は、家庭裁判所の許可は不要である。(798条)
□ 養子縁組の日より、養子と養親及びその血族との間においては、血族間におけると同一の親族関係が生じる。養子は、実親と養親両方を相続できる。一方、養親と養子の血族間には何らの親族関係も生じない。
□ 縁組の当事者は、協議離縁をすることができる。裁判上の離縁もある。(811、814条)
□ 特別養子縁組は、子の利益のため特に必要があると認めるときに、家庭裁判所が養親となる者の請求により成立させることができる。原則離縁できない。特別養子と実父母及びその血族との親族関係は終了する。よって、特別養子は実親を相続できなくなり、養親だけを相続する。(817条の2〜817条の10)
相続 □ 代襲相続とは、事情があって相続できない場合に、その者の子が代わりに相続することである。よって、相続放棄は代襲原因ではない。(887、939条)
□ 同時死亡の場合、二人の間には相続は発生しない。ただし、子がいれば代襲相続はある。
□ 直系卑属では再代襲があるが、兄弟姉妹では再代襲は認められない。
□ 相続放棄や単純承認は、相続人が各自でできる。相続人の一人が相続放棄しても、他の相続人全員で限定承認ができる。一人が単純承認すると、他の相続人は限定承認できない。(923、939条)
□ 労働の義務、(その後の)身元保証義務、代理権上の義務などの一身専属権は相続されない。
遺言 □ 秘密証書遺言の封印の印鑑と証書の印鑑が違っていた場合、秘密証書遺言としては無効であるが、他に問題がなければ自筆証書遺言としての効力が生じる。(971条)
□ 未成年者は、遺言の証人又は立会人になれない。成年被後見人や被保佐人はなれる。(974条)
□ 相続人が遺言書を発見した場合、家庭裁判所に提出して検認を受けなければならない。公正証書遺言では検認を必要としない。(1004条)
□ 遺言者は、遺言で、1人又は数人の遺言執行者を指定し、又はその指定を第三者に委託することができる。(1006条)未成年者及び破産者は、遺言執行者となることができない。(1009条)推定相続人や受遺者は遺言執行者になれる。
□ 直系尊属(父母、祖父母)のみが遺留分権利者であるときは相続財産の3分の1、その他の場合(配偶者+子、配偶者+直系尊属、配偶者のみ)には相続財産の2分の1が遺留分である。相続人たる兄弟姉妹には遺留分はない。(1028条)
 

 以上で、第19回目の講義、法令等>民法4は終りです。次回は、商法に入ります。

 行政書士試験は、普通の人が、正しい方法で人並以上の努力をすれば合格できます。どんどん先へ進みましょう。