行政書士資格塾・独学講座 第21回

H27/8/23 更新

法令等>商法2(会社法)

 それではみなさん、行政書士資格塾・独学講座の第21回目の講義を始めます。商法2の会社法です。会社法は商法分野では、一番重要な法律です。平成20年度試験から、本格的に会社法から出題されるようになりました。また、有限会社等に関する特例等が掲載されている「会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律」(整備法)も出題される可能性がありますが、会社法をマスターし、余裕があれば整備法もという勉強をするしかありません。

 下記のまとめは、「会社法・ポイント40」です。出題が予想される分野をまとめたものです。

分野 会社法・ポイント40
株式会社総則・設立・株式

□ 公開会社とは、その発行する全部又は一部の株式の内容として譲渡による当該株式の取得について株式会社の承認を要する旨の定款の定めを設けていない株式会社をいう。(2条5号)
□ 大会社とは、次に掲げる要件のいずれかに該当する株式会社をいう。(2条6号)
(イ) 最終事業年度に係る貸借対照表に資本金として計上した額が5億円以上であること。
(ロ) 最終事業年度に係る貸借対照表の負債の部に計上した額の合計額が200億円以上であること。
□ 株式会社は、発起人が設立時発行株式(株式会社の設立に際して発行する株式をいう。)の全部を引き受ける発起設立の方法と、 発起人が設立時発行株式を引き受けるほか設立時発行株式を引き受ける者の募集をする募集設立の方法により設立することができる。(25条)
□ 設立に際し、現物出資をすることができるのは、発起人に限られる。(34条1項、63条1項参照)
□ 募集設立により株式会社を設立する場合、創立総会を開催しなければならない。(65条1項)
□ 設立に際し、現物出資・財産引受・発起人の報酬等・設立費用(28条各号、変態設立事項)について定款に記載がある場合、これらの事項について原則として検査役の調査が必要となる。(33条)
□ 株式会社が、その発行する全部の株式の内容として発行できるのは、譲渡制限株式(譲渡による当該株式の取得について当該株式会社の承認を要する。)、取得請求権付株式(当該株式について株主が当該株式会社に対してその取得を請求できる。)、取得条項付株式(当該株式について、一定の事由が生じたことを条件として、当該株式会社がこれを取得することができる。)の3種類である。(107条1項)
□ 種類株主総会で取締役・監査役を選任する旨の定款の定めがある種類株式は、委員会設置会社と公開会社では発行することができない。(108条1項9号)
□ 公開会社でない株式会社は、剰余金の配当を受ける権利 、残余財産の分配を受ける権利、株主総会における議決権について、株主ごとに異なる取扱いを行う旨を定款で定めることができる。(109条2項)
□ 公開会社が定款を変更して発行可能株式総数を増加する場合には、変更後の発行可能株式総数は、当該定款の変更が効力を生じた時における発行済株式総数の4倍を超えることができない。(113条3項)
□ 種類株式発行会社(2条13号)が公開会社である場合において、議決権制限株式(株主総会において議決権を行使することができる事項について制限のある種類の株式。)の数が発行済株式総数の2分の1を超えるに至ったときは、株式会社は、直ちに、議決権制限株式の数を発行済株式総数の2分の1以下にするための必要な措置をとらなければならない。(115条)
□ 株式分割及び株式併合の効果は自己株式にも及ぶが、株式の無償割当てについては、自己株式には割り当ては生じない。
□ 株券は、発行しないことが原則である。(214条参照)
□ 新株発行無効の訴えは、株式発行の効力発生日から公開会社では6か月以内、公開会社でない会社では1年以内に提訴しなければならない。(828条1項2号)
□ 募集新株予約権の発行では、現物出資の規制は課されず、株式会社の承諾を得て現物給付や相殺による払込みが認められるが、新株予約権を行使する局面では、現物出資の規制が課される。(246条2項、284条)

株式会社の機関 □ 委員会設置会社とは、指名委員会、監査委員会及び報酬委員会を置く株式会社をいう。(2条12号)
□ 会計参与は、公認会計士若しくは監査法人又は税理士若しくは税理士法人でなければならない。(333条1項)
□ 会計監査人は、公認会計士又は監査法人でなければならない。(337条1項)
□ 公開会社でない株式会社(委員会設置会社を除く。)においては、取締役及び監査役の任期を、定款によって、選任後10年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時まで伸長することができる。(332条2項、336条2項)
□ 公開会社でない株式会社(監査役会設置会社及び会計監査人設置会社を除く。)は、その監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨を定款で定めることができる。(389条1項)
□ 監査役会設置会社においては、監査役は、3人以上で、そのうち半数以上は、社外監査役でなければならない。(335条3項)
□ 公開会社、監査役会設置会社、委員会設置会社は、取締役会を置かなければならない。(327条1項)
□ 取締役会設置会社(委員会設置会社を除く。)は、監査役を置かなければならない。ただし、公開会社でない会計参与設置会社はこの限りではない。(327条2項)
□ 会計監査人設置会社(委員会設置会社を除く。)は、監査役を置かなければならない。 (327条3項)
□ 委員会設置会社は、監査役を置いてはならないが、会計監査人は設置しなければならない。(327条4項5項)
□ 大会社(公開会社でないもの及び委員会設置会社を除く。)は、監査役会及び会計監査人を置かなければならず、公開会社でない大会社は、会計監査人を置かなければならない。(328条)
□ 株主総会の特別決議は、当該株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の過半数(3分の1以上の割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の3分の2(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に当たる多数をもって行わなければならない。(309条2項)
□ 株主は、代理人によってその議決権を行使することができるが、その場合、当該株主又は代理人は、代理権を証明する書面を株式会社に提出しなければならない。(310条1項)
□ 株主総会決議の取消しの訴えは、株主総会の決議の日から3か月以内に提訴しなければならない。(831条1項)
持分会社 □ 持分会社には、合名会社、合資会社、合同会社の3種類がある。(575条1項)
□ 法人も、持分会社の社員となることができる。(576条1項4号参照)
□ 合資会社の有限責任社員、合同会社の社員(全員が有限責任社員)は、信用や労務を出資の目的とすることが出来ない。(576条1項6号)
□ 持分会社の社員は、他の社員の全員の承諾がなければその持分の全部又は一部を他人に譲渡することが出来ないのが原則である。(585条)
□ 持分会社は、自己の持分の全部又は一部を譲り受けることができない。(587条)
□ 持分会社が定款の変更をするには、定款に別段の定めがある場合を除き、総社員の同意が必要である。(637条)
□ 持分会社の社員は、やむを得ない事由があるときは、いつでも退社することができる。(606条3項)
その他 □ 吸収分割及び新設分割において、分割会社(会社の事業に関して有する権利義務の全部又は一部を分割する側)となることができるのは、株式会社と合同会社に限られる。(2条29号30号)
□ 株式交換によって完全親会社(株式交換完全親会社)となることができるのは、株式会社と合同会社に限られ、完全子会社となることができるのは株式会社のみである。(2条31号)
□ 株式移転では、完全親会社となることができるのも完全子会社となることができるのも、株式会社のみである。(2条32号)
□ 組織変更とは、株式会社から持分会社になること、又は持分会社から株式会社になることをいい、持分会社相互間の会社形態の変更は、組織変更ではなく会社の種類変更にすぎない。(2条26号、743条)
 

 以上で、第21回目の講義、法令等>商法2は終りです。次回は、法令等>記述式等対策に入ります。

 行政書士試験は、普通の人が、正しい方法で人並以上の努力をすれば合格できます。どんどん先へ進みましょう。