平成12年度 行政書士試験問題 3

問1〜10 11〜20 21〜30 31〜35 記述式 一般教養

解答例

※ 出題当時以後の法令等の改正には対応していません。

法令等

問 21 青色申告に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 青色申告の制度は、申告納税制度を定着させるために導入されたもので、所得税、法人税、消費税、相続税などの主要な国税について採用されている。
2 青色申告は、納税者の帳簿書類の記載を信頼する制度であるから、青色申告の承認を受けている納税者の申告については、帳簿書類の調査をして、計算に誤りのある場合に限り、更正をすることができる。
3 青色申告の承認を受けている納税者の提出した申告書に、記載の信頼性を疑わせる記載が発見されたときは、税務署長は、特別の手続をすることなしに、推計により課税することができる。
4 給与所得についても、納税者は、青色申告を行うことにより、特定支出控除などの特典の適用を受けることができる。
5 青色申告に対して更正する場合にも、更正の理由を付記することは要求されていないが、制度の趣旨から、理由の提示を求められた場合には、書面により理由を提示することが義務づけられている。


問 22 地方税に関する次の説明のうち、正しいものはどれか。

1 東京都が平成12年3月に条例を制定して、一定の金融機関に対して外形標準により課税しようとしているいわゆる「銀行税」は、法定外普通税の一種である。
2 地方税法が税目を掲げて課税を認めている法定税以外の法定外税の課税は、現在まで一貫して普通税に限り許容されている。
3 固定資産税の税率について、地方税法は100分の1.4の標準税率を定めているが、市町村は、制限税率100分の2.1の範囲内で税率を定めて課税することができる。
4 地方消費税の課税標準は、国税の消費税額であり、その税率について、地方税法は100分の25と定めているが、都道府県は、特別の財政上の必要がある場合に限り、100分の30の範囲内で税率を定めることができる。
5 地方消費税は、都道府県税であって、国税の消費税とは別に、都道府県が自ら賦課徴収を行っている。


問 23 次の記述のうち、1999(平成11)年改正の施行後における行政書士法に関して、誤っているものはどれか。

1 行政書士試験は、何人(なんぴと)でも受けることができる。
2 指定試験機関が行政書士試験委員を選任する場合には、自治省令で定める要件を備える者でなければならない。
3 行政書士会および日本行政書士会連合会がそれぞれの会則において、行政書士の受ける報酬に関する定めをすることは法律上認められていない。
4 行政書士会および日本行政書士会連合会は、行政書士が業務に関して受ける報酬について、統計を作成し公表するよう努めなければならない。
5 行政書士会は、会員である行政書士が事務所の所在地を変更したときは、その都度、都道府県知事に報告するものとする。


問 24 行政書士制度についての次の記述のうち、現行法上正しいものはどれか。

1 他人の依頼を受け報酬を得て、官公署に提出する書類を作成し、その書類の提出を代行することを業とするためには、行政書士の資格を有していなければならない。
2 弁護士、弁理士、社会保険労務士となる資格を有する者は、法律により行政書士となる資格を有する。
3 日本国籍を有しない者は、行政書士となることはできない。
4 日本行政書士会連合会に登録を拒否された者は、総務大臣に対して、行政不服審査法による審査請求をすることができる。
5 行政書士業務は、個人には限られず、法人も行政書士業務を行うことは可能である。


問 25 次の業務のうち、行政書士が他人の依頼に応じ報酬を得て、業として適法に行うことができるものはどれか。

1 特許庁に対し特許・実用新案等の出願手続を代理すること。
2 不動産の登記または供託の手続について代理すること。
3 自動車税、ゴルフ場利用税等の税務書類の作成を行うこと。
4 社会保険に関し、行政機関等に提出する申請書類の作成および提出代行を行うこと。
5 裁判所、検察庁または法務局に提出する書類の作成を行うこと。


問 26 行政書士の業務に関する次の記述のうち、現行法上で正しいものはいくつあるか。

ア 行政書士が作成できる書類は、官公署に提出するものに限られる。
イ 行政書士が作成する「事実証明に関する書類」には、実地調査に基づく図面類も含まれる。
ウ 行政書士は、書類の作成について相談に応ずる場合には、無報酬でしなければならない。
エ 行政書士が許可申請書類を作成しても、許可申請を代理することまでは法律上業務として明記されていない。
オ 行政書士は、みずから作成した行政庁に対する不服申立書に関する事件については、不服申立ての代理人になることができる。

  1 一つ  2 二つ  3 三つ  4 四つ  5 五つ


問27 Aは、BにA所有の絵画を預けた。判例によれば、次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 Bが、この絵画を自己のものだと偽ってCに売却した場合、この売買契約は無効である。
2 Bが、この絵画を自己のものだと偽ってCに売却した場合、AがBの行為を追認したときは、絵画の所有権はBからCへ移転する。
3 Bが、この絵画を自己のものだと偽ってCに売却した場合、Bにこの絵画の所有権がないことにつき善意・無過失のCが、占有改定によってBから引渡しを受けたときは、Cは、この絵画の所有権を取得することができる。
4 Bが、何の代理権もないのにAの代理人だと偽ってこの絵画をCに売却した場合、CがBに代理権ありと信じるにつき正当な理由があるときは、表見代理が成立する。
5 Bが、何の代理権もないのにAの代理人だと偽ってこの絵画をCに売却し、その後にAがBを相続したときは、AはBの行為につき追認を拒絶することができる。


問 28 物権変動に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。

ア A所有の甲地につきBの取得時効が完成した後に、Aが甲地をCに譲渡した場合、Bは登記なくしてCに対抗できる。
イ A所有の甲地がBに譲渡され、さらにAB間の譲渡の事実を知っているCに譲渡されてCに所有権移転登記がされた場合、Bは登記なくしてCに対抗することができる。
ウ A所有の甲地がBに売却され、さらに善意のCに売却された後、AB間の売買契約が詐欺を理由に取り消された場合、Aは登記なくしてCに取消しを対抗することができる。
エ A所有の甲地がBに譲渡されたが甲地には賃借人Cがいた場谷、Bは登記なくしてCに対抗することができる。
オ A所有の甲地がBに譲渡されたが甲地には不法占拠者Cがいた場合、Bは登記なくしてCに対抗することができる。

  1 一つ  2 二つ  3 三つ  4 四つ  5 五つ


問 29 債権者取消権(詐害行為取消権)に関する次の記述のうち、誤っているものはいくつあるか。

ア 債権者は、債務者の財産から満足を得られない場合には、債権取得前に債務者が行った贈与契約を詐害行為として取り消して財産を取り戻すことができる。
イ 不動産が二重に譲渡されたため、第一の買主が不動産の引渡しを受けることができなくなった場合には、第一の買主は、債務者と第二の買主との間で行われた売買契約を詐害行為として取り消すことができる。
ウ 債務者の財産状態が離婚に伴う相当な財産分与により悪化し、債権者の満足が得られなくなった場合には、債権者は財産分与を詐害行為として取り消すことができる。
エ 債務者が第三者に金銭を贈与したことにより、自己の債権の満足が得られなくなっただけではなく、他の債権者の債権も害されるようになった場合には、取消債権者は自己の債権額を超えていても贈与された金銭の全部につき詐害行為として取り消すことができる。
オ 債権者は自己の債権について、詐害行為として取り消し、受益者から取り戻した財産から他の債権者に優先して弁済を受けることができる。

  1 一つ  2 二つ  3 三つ  4 四つ  5 五つ


問 30 出張先の大阪で交通事故に遭い負傷したAは、東京在住の友人の弁護士Bに加害者Cと示談契約を締結してくれるよう依頼した。次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 AがBに通常の報酬を約束した場合には、Bは、善良なる管理者の注意をもって示談契約交渉にあたる義務を負うが、Bが無報酬または通常より低廉な報酬で仕事を引き受けた場合には、自己の財産におけると同一の注意義務を負うことになる。
2 AがBに報酬を支払うことを約束した場合には、AB間の委任契約成立後AB間の信頼関係が失われるような事態になったとしても、Bに義務違反がないかぎり、AはBとの委任契約を解除することはできない。
3 Bは、Aの承諾を得なければ、自己の信頼する他の弁護士に自己に代わってCとの示談契約の締結を委任することができない。
4 AB間で報酬を支払う旨の約束があった場合でも、加害者Cが自己の責任を認めず示談交渉が決裂したときは、BはAに報酬を請求することはできない。
5 Bは、Cとの示談契約を成立させるまでは、Cとの示談交渉にのぞむために東京から大阪に出張するための交通費等の諾経費をAに請求することができない。


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