平成14年度 行政書士試験問題 6

法令択一 記述式 41〜50 51〜60

正解例

※ 出題当時以後の法令等の改正には対応していません。

一般教養

問題 41 次のアからオの5組には三つの文がある。漢字の間違いがある文を持つ組は、いくつあるか。

ア 計算が会う。
   災難に遭う。
   好みに合う。
イ 国を治める。
   成功を納める。
   学問を修める。
ウ 堅い商売。
   固く信じる。
   表情が硬い。
エ 入れ替える。
   書き換える。
   挨拶に代える。
オ 決を採る。
   筆を執る。
   事務を取る。

1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ


問題 42 文章中の(a)から(e)を漢字表記にしたときに、下線部に当たる漢字をすべて含んでいるものはどれか。

  昭和61年に(a)シコウされ、現在の(b)キジュンとなっている「現代仮名遣い」は、その内容において基本的には21年の「現代かなづかい」と異なってはいない。
  まず表題がかなから漢字に変っているが、すでに昭和48年の当用漢字音訓表の(C)カイテイで「仮名」「遣う」の読みが復活しており、また常用漢学表が当用漢字表の“制限的色彩”を(d)ハイしたこともあるので、当然といえば当然であろう。しかし、ここにも、戦後の「なるべく平易に国語を書き表す」方針から「使える限り漢字を使う」方針への(e)テンカンがうかがわれるような気がする。
    (出典 『ことばのしるベ─国語表記法のすべて─』より)

    a    b     c     d    e
1 行楽  順序  補訂  廃棄  観光
2 行事  純粋  過程  荒廃  喚問
3 銀行  従順  規定  違背  勧告
4 大工  準備  装丁  背信  交換
5 行司  準拠  訂正  廃案  換気


問題 43 次の漢文から、「助長」ということばができた。「助長」の意味として、この漢文の内容と合うものは、 1から5のうちどれか。



1 力を貸して、利益を上げること。
2 力を添えて、勢いを盛んにさせること。
3 力を貸すつもりが、かえって害になること。
4 力を添えることで、悪い傾向を一層強くさせること。
5 力を添えるつもりなのに、かえって反撃されてしまうこと。


問題 44 次の文中のA〜Dにア〜オの語句を選んで入れるとき、適当な組合せは、1から5のうちどれか。

  論理と言語はいつのまにか、いろいろな点で意見が合わなくなる。
  最大の相違点は、論理が、人間的な立場や視点を越えてしまったことであろう。逆に言えば、言語はどうしても発言者の特定の視点や関心から離れることができない。そのいきさつがもっとも見えやすいかたちであらわれるばあいのひとつに、否定表現の問題がある。
  論理においては、「X」の否定すなわち「非X」をもう一度否定すれば元に戻ってしまうだろう。「非・非X」は「X」にひとしい。が、言語ではいくらか様子がちがってしまう。「可能である」の否定形Aを、さらに否定してみて、さてBはCにひとしいか。無論、ちがう。その相違はおもに、判断の経過にある。そこには、はなから「可能である」と割り切っていることと、はじめはDとすこぶる懐疑的だった精神がいろいろ迷ったあげくにやっと「不可能ではない!」と思い切ることとのちがいがある。
  言語表現がどうしても私たちの人生そのものと同様の途中の経過抜きでは意味を造形し得ないのに対して、論理は無時間的な、すべてを同時に見とおす(いわば《認識論的な神》の視点からの)ものの見かたをめざしているようである。
    (出典 佐藤信夫『レトリック認識』)

ア 不可能ではない
イ 不可能だろう…
ウ 可能である
工 可能であろう
オ 不可能である

  A  B  C  D
1 オ−イ−ウ−エ
2 オ−ア−エ−イ
3 ア−オ−ウ−エ
4 オ−イ−ア−エ
5 オ−ア−ウ−イ


問題 45 次の文章の(ア)から(ク)には「既知の世界」か「未知の世界」のいずれかが入る。「既知の世界」が入る空欄の組合せとして正しいものは、 1から5のうちどれか。

  「取材」とは、この世の出来事を自分なりに知ろうとすることである。それは、(ア)を(イ)にすることだ。あるいは「ひとつの世界」を発見することだといってもいい。
  ところで、「取材」とは、ふたつの「世界」のかかわりあいである。ふたつの世界とは、取材者、すなわち自分の「世界」と、その自分がかかわろうとしている「世界」だ。したがって取材者に第一に要求されるのは、まず自分の「世界」の確立、つまり主体の確立でなければならない。
  取材に当たっては、つねに客観的でなければならぬ、とよくいわれる。たしかに、何かの事実を調べるに際しては、事実に即して客観的に取材しなければならないであろう。だが、それは主体を没却するということでは、けっしてない。客観的でありうるためには、なによりもまず取材者の主体の確立、そして主体の確認が必要なのである。じっさい、主体の確立がなければ、どうして対象をしっかり見据えることができよう。どうして(ウ)を(エ)へ変えることができよう。(オ)を持たぬ人間が、どうして(カ)に挑戦することができようか。なぜなら、何が(キ)であるか、それを知るためには、まず(ク)の確認が必要だからである。
    (出典 森本哲郎『「私」のいる文章』より)

1 (ア)−(ウ)−(エ)−(ク)
2 (ア)−(エ)−(カ)−(キ)
3 (ア)−(ウ)−(オ)−(ク)
4 (イ)−(ウ)−(カ)−(キ)
5 (イ)−(エ)−(オ)−(ク)


問題 46 次の文章の内容と合わないものは、 1から5のうちどれか。

  野生生物の価値については従来からさまざまな観点から指摘されてきた。これらは大きく経済的価値と文化的価値にわけることができる。経済的価値としては、動物の肉や毛皮等を売買して金銭を得るような商業的価値があてはまる。また、釣やバードウォッチングなどのレクリエーションの対象としての価値も経済的価値ととらえられる。これは、自然をレクリエーションに開放した場合の入場料やそこへ行くための旅費などが経済効果をうみだすからである。一方、文化的価値としては、捕鯨文化などに見られるような民族習慣を保存するための社会的価値や芸術のモチーフとしての美的価値、自然を理解する教材としての教育的価値などが含まれる。野生生物にはこのような多面的な価値があり、それらが野生生物を保護する根拠と考えられてきた。1992年の地球サミット以降、野生生物は人類の生存基盤としての価値もあると考えられるようになってきた。自然生態系には災害防止や気候緩和、水資源や遺伝子資源の保存などの多くの公益的機能があり、われわれが生活していくうえで、莫大な恩恵をもたらしている。したがって、その生態系を構成する野生生物はわれわれの生活を維持するのに欠かせないのである。
    (出典 揚妻直樹『野生生物の保護管理と霊長類』)


l 経済的価値は、人間社会のあり方との関連で、ものの売買以外にも、経済活動の分野の拡大に寄与している面などから考えられている。
2 経済的価値は、人が金銭を使うことで自分の社会的経済的余裕の表現となることが、精神的満足とつながることで証明される。
3 文化的価値の一つは、その民族の「対象の把握のパターン、行動のパターン」等が反映されていることで民族固有の行動原理等を理解できる点にある。
4 野生生物は公益的機能があるとして評価されているが、それは人間社会を成り立たせる基盤として重要であることが、根拠となっている。
5 野生生物は、それぞれの民族の文化の働きに従って価値が決定されるが、人類の生存基盤としての自然の価値について考えることにも意味がある。


問題 47 いわゆる「政治主導」に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。

1 日本における政治主導確立のモデルになっているのは、アメリカ合衆国の大統領制であり、議院内閣制を大統領制に切り替えることが主たる目標である。
2 日本の国レベルにおける政治主導の主張は、首長主義をとっている地方自治体の政治運営スタイルに触発されたものである。
3 国会審議の活性化が図られるとともに、党首討論制の導入、政府委員制度の廃止、副大臣・政務官等の設置などの制度改革が行われた。
4 議院内閣制のもとで政治主導の確立をはかるには、内閣の法案提出権を法的に禁止することが必須の課題である。
5 国の行政改革における内閣機能の強化は、それによって行政権がますます強化されることになるから、政治主導の確立に逆行する。


問題 48 日本の選挙制度の歴史に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

1 日本で男子普通選挙法が成立したのは1924年のことで、イギリスにならって小選挙区制がとられた。
2 日本で婦人参政権が樹立されたのは1945年のことであるが、それに基づく選挙が実施されたのは日本国憲法施行後の総選挙からである。
3 第二次世界大戦の敗戦後最初に行われた総選挙は、中選挙区制限連記制により比較多数で当選者をきめる方式をとった。
4 1947年5月の地方自治法の施行後に行われた統一地方選挙において、初めて都道府県および市区町村の首長と各議会の議員が選出された。
5 1950年制定の公職選挙法は、従前の衆議院議員選挙法と参議院議員選挙法とを統一し、地方公共団体の議員および長の選挙法制を統合することとなった。


問題 49 次に掲げるもののうち、国際連合憲章に定める国際連合の主要機関はいくつあるか。

ア 総会
イ 安全保障理事会
ウ 経済社会理事会
工 国際協力銀行
オ 国際司法裁判所

1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ


問題 50 日本の社会保障制度の形成に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。

1 民間企業の被用者を対象とする健康保険は、日露戦争後に進行しはじめた本格的な工業化に対処するために制定され、明治期の末に施行された。
2 官庁や企業に組織化されていない一般国民を対象とする国民健康保険法は、昭和初年の経済恐慌によって疲弊した都市の自営業者を生活破壊から守ることを主眼として、1938年に制定された。
3 第二次大戦中に民間企業の現業男子を対象とした労働者年令保険が創設され、その後に事務職と女子も加入するように改められて、名称も厚生年金保険となった。
4 1958年には新国民健康保険法が、翌59年には国民年金法が相次いで成立し、東京オリンピックの年(64年)になって「国民皆保険」「国民皆年金」が実現した。
5 社会保障給付水準の一挙引き上げが着手された1973年をもって「福祉元年」と命名されたが、第2次石油危機の勃発した年(79年)に「福祉見直し」の制度改革が始まった。


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